金髪

アタマが暴走族の少年のようになっちまったぜ。
もともと俺の髪の毛は針金のように硬くて、量の多さも半端じゃない。色は当然からすの濡れ羽色ってやつ？
なんしろ床屋さんが口をそろえてハサミがダメになるから来ないでくれというような強髪質なのだ。
見た目もあまりに暑っ苦しいので、ちょいと色でも抜いてみようかなんぞと考える。
中学生や高校生の頃も、このどす黒い髪色をなんとかしたくていろいろ試したものだ。
救急箱の中のオキシドールをぶっかけて煙が出るまでドライヤーあててみたり、コーラやビールをかけると色が抜けるというから試してみたり。
しかし、全然だめだった。
少ない小遣いをはたいて買った当時流行のビゲンのブリーチ剤ですら、説明書には15〜30分できれいな栗毛色になると書いてあるにもかかわらず、1時間つけっぱなしにしても生え際の産毛くらいしか色が抜けなかった。
そういうことが頭にあったので、俺の髪の色を抜くには最も強いブリーチ剤でなきゃダメだと思い、メガ・ブリーチってやつを買った。
説明書きにはやはり20分程で金髪になると書いてあったが、どうせ俺の髪じゃ1時間くらいたたないと色なんて抜けねーだろうと甘く考えていたのが大間違いだった。
20分まったらホントに金髪になりました。。
メガ・ブリーチというだけあってやっぱりすげー強い薬だったんかなぁ。
それとも、考えたくはないが歳とともにおれの毛髪が弱くなってきとるんか・・・・・。
ともかく今金髪である。
幸いサラリーマンとちがって髪の毛なんかにうるさい職場ではないのでセーフなのだが、それでも施主と話したりするときに親方が金髪では信用してもらえそうもない。
黒く染め直すほどゆとりもねーし、これからは熱くても当分タオルかぶってるしかねぇなぁ・・・・。